このままでは日本はアメリカの道連れにされる!

2025年7月7日、トランプ大統領は石破茂首相に宛て、一通の書簡を送りつけた
8月1日より日本からの輸入品に25%の関税を課すとの通告だ
以前から提示されていた24%から1%の引き上げ。それを「わずか25%」と皮肉混じりに伝えてきた

書簡に対する受け止めを記者から尋ねられた石破首相は、こう言い放つ
「日本政府として安易な妥協は避ける。求めるべきところは求め、守るべきは守る」
選挙を意識してなのか、いつにない強気な姿勢をのぞかせた

とはいえ、赤沢経済担当大臣に手ぶらでお百度を踏ませるだけのノープラン外交では勝ち目はない
そうこうしているうちに、アメリカは新たな爆弾を日本に投げ込んできた

そう、いわゆるフェンタニル問題だ
フェンタニルとは、アメリカで毎年数万人が過剰摂取で◯亡している、強力な合成麻薬だ
トランプはこの問題を『国家の緊急事態』とし、流入阻止を理由に関係国の関税引き上げを主張している
そうした中、2025年6月25日、日本経済新聞がある衝撃的なスクープを報じた

中国の密輸組織が名古屋を拠点に、フェンタニルを米国に送っていた疑いが発覚したのだ
フェンタニルは、もともとがんなどの慢性的な痛みに対して処方される医療用麻薬だ
多幸感・高揚感をもたらす一方で、呼吸抑制や意識障害などの副作用も多く、依存性も強い
街角に中毒患者があふれている「ゾンビタウン」が全米各地に出現するほど事態は深刻だ

たった2ミリグラムで◯に至る、史上最悪の麻薬
2016年に亡くなった歌手のプリンスの◯因もフェンタニルの過剰摂取だったと言われている
そのフェンタニル密輸に日本が関わっていたという事実に世間はざわついた
だが、それと同時にこのスクープに違和感を持った人も多くいる
これまで大事件や災害が起ころうとも、経済専門紙の立場を貫いていた日経

今回の記事はその中でも極めて異質だった
しかも一般紙をはじめとしたオールドメディアは、事実だけは伝えたものの、あとは沈黙を守っている
この不自然な報道にXでは

『日経にそんな調査力はない。アメリカのCIA(中央情報局)かDEA(麻薬取締局)のリークだ』
などという意見がつぶやかれ、議論が沸騰した
報道直後、駐日アメリカ大使ジョージ・グラス大使が「中国共産党が関与している。阻止するには国際的な取り組みが不可欠」
とXで発言したことも、リーク疑惑にいっそう拍車をかけてしまった
さらに、このスクープより前に財務省が引き起こした失態が注目を浴びることになる

それは2025年2月、財務省関税局職員が横浜で大量飲酒をし、バックパックを紛失したとの報道だ
バックの中には不正薬物密輸容疑者187人分の機密文書とノートPCが入っていたという
名古屋に拠点があった時期を考えると、フェンタニル関係者がいても不思議ではない

当初はたいして話題にならなかったが、今になってこの事件が大きな意味を持ち出したのだ
複数の元関税局員が『外部に機密資料を持ち出すことなどありえない』と証言
資料を持ったまま外で飲酒するのも通常では考えられない行為だ
何らかの意図を持って持ち出した、あるいは紛失したという既成事実を作りたかったのではないだろうか?

『密輸の元締めである中国の差し金で、財務省が密輸の事実を隠した』
そんな疑惑も流れたが、紙の資料を紛失したところで犯罪データ自体が消えてなくなるわけではない
中国陰謀説は極めて信ぴょう性が薄いと考えられる
むしろ『アメリカが書いたシナリオだ』という説の方がよほど説得力があるだろう

財務省と中国の関与を匂わせながら、日本の麻薬対策のもろさを世界に向けて発信
あくまで自分たちは被害者であり、関税には正当性があると主張するあたり、いかにもアメリカらしいやり口だ
こうして外交の駆け引きに使われているフェンタニル問題だが、当のアメリカにはなんの責任もないのだろうか?
1990年代、アメリカの製薬会社パーデュー・ファーマがオピオイド鎮痛剤の発売を開始

医師には処方量に応じた報酬を払うなど、かなり強引な手法で売り上げを伸ばしていった
安全性がアピールされていたが、実際には医療現場から依存性を指摘する声も上がっていたという

危険性が世間に知れ渡るころには、全国に乱用者が確認されるようになってしまった
慌てて国も規制強化に走るが、時すでに遅し
今度はヤミ市場でオピオイドより安価なフェンタニル(オピオイドの一種)が出回りだした
つまり、もともとフェンタニル問題とは、アメリカ国内の薬物規制の失敗がもたらしたものだった
このフェンタニル依存症の背景には、簡単には解決できない社会問題が横たわっている

貧富の格差や人種差別など多くの問題を抱えるアメリカ
低所得者層や若者たちには、将来に対する不安や絶望感が常につきまとっている
唯一、薬物だけが救いという悲惨な状況が、依存者増加の根本的な原因なのである
まずは格差是正や依存症患者のケアをしなければ、フェンタニル問題は解消されない

だが、今のアメリカにその余裕はない
金利の高止まりで相次ぐ企業倒産、インフレで国内消費も減速気味
債務が過去最高の35兆ドルに達し、国債の元利払いが滞るデフォルト(債務不履行)の危機がそこまで迫っている
最悪の経済状態が続く中、ストレートに税金をあげれば、国民からの批判を招いてしまう
そこで行き着いたのが「貿易赤字の是正」という手段だ

国内のもめごとに巨額の予算や人手をかけるくらいなら、貿易問題として他国に責任転嫁してしまえばいい
そのほうがはるかに楽だと、トランプは判断したのだ
黒幕・中国には20%、メキシコ25%、カナダには35%と高関税をかけ、密輸対策を講じるよう圧力をかけている
日本も同じ標的にされてしまったわけだ

しかも、関税引き上げは、アメリカ国民にも負担を強いるステルス増税にもなっている
関税が上がれば輸入品はもちろんのこと国内製品にもその影響は及ぶ
ご自慢の自動車も部品は海外から調達しているのだから、当然コストに上乗せされてしまう
フェンタニル密輸国への毅然とした態度は、国民からお金を搾り取るカモフラージュに過ぎないのだ
一方、他国をダシに使って自国民に負担を強いる点では、日本も同じ穴のムジナだ

国際社会への責務だといっては他国には援助しまくる日本
その原資は、当然給料から半分ももぎ取っていく国民の血税だ
見かけは外弁慶と内弁慶の両極端だが、やっている中身にそれほど変わりはない
そう考えると、今回のフェンタニル問題も関税引き上げも、実は日本とアメリカが共謀した茶番なのではないか?

経済版政府広報紙とも言える日経へのリークなら余計な詮索をされる心配はない
解体騒ぎの起きている財務省に泥をかぶせれば、国民が中国の仕業だと勝手に勘違いしてくれる
国会が閉幕し、選挙期間に入ったタイミングで世間に流したのも、追求逃れの策略にしか見えない
さんざんアメリカの言いなりになってきた政府・自民党ならやりかねない話だ
もっとも、アメリカの策略だろうと日本との共謀だろうと、そこにたいした意味はない

これまでの慣れ合いが、なに一ついい結果を生んでいない事実こそが問題なのだ
減反や大規模小売店舗法(大店法)廃止、郵政民営化などアメリカの肝いり政策はどれも失敗
日本を貧しい国に変えただけだった
自分たちの要求を押し通してきたアメリカも、貿易赤字をいまだに解消できていないありさまだ

「他国頼みの政策は実を結ばない」
この事実に、何十年経っても両国が気づけていないのである
現在日本を襲っている「国難」を、アメリカに取り込まれている自民党が取り払うことはもはや不可能だ
8月1日が迫る中、突然、関税15%・投資80兆円で合意というニュースが飛び込んできた

期限ギリギリでの決着は、いかにも「出来レース」という匂いがただよっている
物価高対策の2万円給付を帳消しにしてまで、アメリカに尽くすつもりらしい
80兆円の投資も損失が出れば政府が補う可能性も出てくる
要するに税金が使われるということだ
どこまで国民からしぼり取れば気がすむのだろうか?

参院選における自民党の歴史的大敗がなかったかのように振る舞う石破政権
その足を早く止めなくてはいけない
そうでなければ、日本はアメリカという泥舟と運命をともにすることになるだろう
皆さんはどう思いますか?

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